『荘子』のなかに「罔両(もうりょう)と影」という興味深い一説がある。罔両とは影の外縁にできるうすいかげのことを指すが、この罔両が影を批判して、歩いていたかと思えば立ちどまり、坐っていたかと思えば立ち上がる。どうしてそんなに自主性がないのかと言う。これに対して影は答える。
「おまえは、おれが主人の動くなりに動くからといって非難するが、ほんとうにそうなのかねえ。おれの主人にしたところで、果たして自分の意志で動いているのかどうか。もしかすると、やはり何かほかのものに動かされているので、形はあってもぬけがら同然のものかも知れぬ。われわれには、なぜ自分が動くのか、わかりっこないんだよ」
河合隼雄: 昔話の深層(福音書店, 1977)[4]
"i am ur father."
Star Wars Episode V The Empire Strikes Back
堂島静軒のDはDarth VaderのD、というわけではないでしょうが、京極堂シリーズキャラクタのアーキタイプ相関図。 参照は京極夏彦:京極堂シリーズ本編 姑獲鳥の夏から邪魅の雫まで。
京極堂シリーズ(京極夏彦 著)の旧制高校/大学卒業生、中禅寺秋彦(京極堂)/関口巽/榎木津礼二郎/藤野牧朗が在籍したと思われる教育機関を中心に列記してみました。(木場修太郎はまったくわからないので今回は触れず。すみません)
現在の単線型教育と違い、旧学制はヨーロッパと同様の多岐に分かれた複線型教育なので、先に挙げた登場人物に直接かかわりそうな箇所のみ抜粋してあります。間違いがありましたら何卒ご指摘下さいます様、お願い申し上げます。
姑獲鳥の夏作中に登場する"人狐辨惑談"は実在するか。
作品内で触れられているのはたった一度、しかも書名のみ。内容や作者はまったく不明。よって同名の書籍が現存したとしても、断定は出来ない。 cf. 京極夏彦: 文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社, 1998) p607, 狐憑病新論と癲狂院: 姑獲鳥の夏作中に登場する狐憑病新論とその著者、及び癲狂院は実在するか
ただし"伯州雲州人狐辨惑談"というものは存在しており、それを収録した本もある。
三一書房書籍データ 日本庶民生活史料集成7
稀譚舎の目玉雑誌、稀譚月報の中村まこと編集長のモデルを推測する。
部屋には主筆で編集長の中村まことという男が一人きりで原稿を書いていた。[…]
中村編集長は顔を上げるとにこにこと笑って答えた。[…]
良く通る太い声で招き寄せられ、私は応接用の椅子に腰を下ろした。[…]
彼は関西出身らしく、言葉に少少関西訛りがある。
京極夏彦: 文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社, 1998) p97-98
着目すべきは"まこと"が漢字でなく平仮名で表記されていること。 "関西訛りで良く通る太い声のまこと"といえば"大阪出身で良く通る太い声の藤田まこと"。 "藤田まこと"といえば"必殺シリーズの中村主水"(はぐれ刑事純情派の安浦刑事でも可)。 "必殺シリーズ"といえば"京極夏彦"。
邪魅の雫 大磯・平塚地域限定特装版 | 四六版 狂骨の夢
SeeAlso:
ルキーノ・ヴィスコンティや京極夏彦
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開口一番を関口一番と読み違えること