京極堂シリーズ(京極夏彦 著)の旧制高校/大学卒業生、中禅寺秋彦(京極堂)/関口巽/榎木津礼二郎/藤野牧朗が在籍したと思われる教育機関を中心に列記してみました。(木場修太郎はまったくわからないので今回は触れず。すみません)
現在の単線型教育と違い、旧学制はヨーロッパと同様の多岐に分かれた複線型教育なので、先に挙げた登場人物に直接かかわりそうな箇所のみ抜粋してあります。間違いがありましたら何卒ご指摘下さいます様、お願い申し上げます。
昭和初期の学制 | 現在の学制 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
小学校(6) | 小学校 | |||||
高等小学校(2) | 実業学校(3/5) | 中等学校(5) | 高等学校尋常科(4) | 中学校 | ||
高校 | ||||||
専門学校(3) | 高等学校(3) | 大学予科(2/3) | 高等学校高等科(3) | 大学 | ||
大学(3) | 大学/大学院 |
*()内は修業規定年数。
義務教育(小学校)修了以降は落第/留年/受験の失敗/再入学もごく一般的なのであくまでも目安です。
次は各人物毎に経歴を探っていく予定(はあくまでも予定)。高等学校在学時期をめぐる謎の年数、上手く合わせる方法を思いついたので忘れないうちにあげます。 邪魅の雫発売直前に学生時代の話だなんて、わたしは何をしてるんだろう。ああ仕事に行かなきゃ……。
参考
京極夏彦: 文庫版 姑獲鳥の夏(講談社, 1998)
一番の英才は藤牧だと思います。
文部科学省: 学制百年史 第一編 第四章 第一節 三 戦時教育体制の進行
高木彬光: わが一高時代の犯罪(光文社, 1996)
同 (角川書店,1976)
同 (角川春樹事務所, 2000)
自身も一高OBである高木彬光の代表作、神津恭介シリーズの旧制高校編。光文社版解説の由良三郎(作家/医学博士)も同校の後輩。ミステリー小説より青春群像劇として読むのが吉だと思います。絶版のようなので古書店で探してみてください。
秦郁彦: 旧制高校物語(文藝春秋, 2003)
旧制高等学校資料保存会監修: 旧制高等学校 白線帽の青春(国書刊行会, 1988)
東日本編と西日本編の2冊組。図版が豊富で各校の敷地内配置図まで掲載。腕が抜けそうなほど重いので、持ち帰りの際はお気をつけ下さい。絶版ですが稀覯本でもないので古書店にはあるでしょう。状態/初版にこだわらなければ5千円をきる程度ではないかと思います。
保阪正康: 真説 光クラブ事件(角川書店, 2004)
アプレゲールの代名詞である光クラブの東大生社長、山崎晃嗣のノンフィクション。
三島由紀夫: 青の時代(新潮社, 1971)
山崎晃嗣をモデルにした小説、と説明するまでもないですね。三島は山崎の一高時代の学友へ熱心に取材していたそうです。
邪魅の雫 大磯・平塚地域限定特装版 | 四六版 狂骨の夢
SeeAlso:
ルキーノ・ヴィスコンティや京極夏彦
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開口一番を関口一番と読み違えること